おばんざい

師走となりました。
寒くなってきた上に、
コロナウイスル感染者数増加の影響もあってか、
京都観光の方も、数が少し減った気がしていますが、
「寒いですね〜」ではなく、
「つめたいね〜」という冬の京都も
私はなかなか趣があると思っております。

さて、
「おばんざい」と聞くと
何を思われるでしょうか?
最近「京のおばんざい」等と言われるので、
「京都の各家庭で日常的に食べられているもの」
「京都の家庭風料理」
そんな風に思っておられる方が多いのではないでしょうか?

でも、
京都人はもともと、
「おばんざい」などという言葉は使いません。

「おばんざい」は漢字では「お番菜」と書きます。
「番」の文字は、「番茶」にもつかわれていますが、
日常的な、粗末な、といった意味がありますから、
町衆や奉公人、職人さんなど、
質素倹約を信条とする慎ましい暮らしとともに、
町内や家ごとの年中行事や習慣のなかで
育まれてきた料理であると言えましょう。
ですから、
「おから」(卯の花)や、
お出汁を取った後の昆布を使った佃煮等に代表されるように
残り物を上手に使った料理が多いのです。
ですから
「お昼ごはんはおばんざいで、済ませときましょ。」
などとは決して言いません!
「お菜っ葉の炊いたんと、千切り(大根)でいい?」
というような感じでしょうか。

「おばんざい」を提供するお店では
家庭料理ではなく商品ですから
まず、「お番菜」とは書く方はおられません。
平仮名か「お万菜」でしょうね。

先日の私のお昼の食卓。
水菜のおつけもの
ほうれん草のお浸し(おしたし)
それから大根葉とおじゃこの炊いたん。

私の記憶では、
昔は、水菜より「壬生菜」を食べていた気がします。
今は、壬生菜は生産量が少ないこともあって、
ご存じない方も多いようですが・・・。

ほうれん草も定番のおかず。
京都は今でこそ小松菜を日常的に食べますが(栄養価も高い!)
小松菜はもとは関東のお野菜ですから
食材が今ほど流通していなかった頃、
冬のお野菜はほうれん草が主流。
私の祖母なんかは、小松菜は知らなかったと思います。

大根葉は倹約料理ですね!!
おじゃこを入れて「菜飯」にすることもあります。

「山東菜」とも言われる「白菜菜」(はくさいな)
それから、ちょっと苦みのある「畑菜」も
京都の家庭の食卓に欠かせない冬のお野菜です。
お揚げさんと炊くのが定番!
ぜひ、そのようなものも
召し上がっていただきたいと思いますが、
あまり高級なお店では出てきません・・・。

冬の京都で、ぜひとも食の探検を!!

柱本めぐみ